再録『GBIニュース』1998年8月18日Berita GBI(18 Agu.1998) Tim2

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GBIのホームページは、もともと宮崎市に拠点を置く㈲ハラパンメディアテックの宇野みれさんが立ち上げてくれた。その宇野さんが、サーバーに残っていたGBIホームページのデータを復元し、送ってきてくれた。今後、機会を窺いながら、特に『GBIニュース』をこのブログ上で再録していこうと考えている。13年前の出来事、そして当時執筆した時点での情報に基づいているため、その後の展開と新たに判明した事実と相違する内容があるかもしれない。しかし、記録の重要性に鑑み、敢えて原文のまま再録することにした。 

サルバドール・シメネス・ソアレス氏は東ティモール最大の日刊紙『東ティモールの声(STT)』の社主兼編集長でもある(撮影1998年8月17日)

大川誠一の『GBIニュース』1998年8月18日 Berita GBI(18 Agustus 1998)

【ジャカルタ発】


サルバドール・シメネス・ソアレス東ティモール出身国会議員が「妥協」を強調

東ティモール問題は、先に国連の仲介でインドネシア・ポルトガル両国政府が、同地の自治権拡大に向けてさらに話し合いを進めることで合意をみたが、現地では「レファレンダム(住民投票)」を求める声が日増しに高まっている。

「独立」を念頭に、レファレンダムの即時実施を求める勢力は、国立東ティモール大学の学生を中心に結成されたDSMPTT(東ティモール生徒・青年・学生連帯評議会)が主催する各県単位での「対話集会」を通じて、一般大衆に対する“啓蒙”を続けている。これまでに同州の13県中、計5県(アンベノ、バウカウ、ビケケ、コヴァリマ、アイナロ)での対話集会が終了した、とDSMPT広報担当者は述べている。

同筋によれば、CNRT(東ティモール民族抵抗評議会)の指導の下、すでに同地の全政党が参加する地下翼賛組織が結成されており、各県で行われた対話集会には、すべての政党から代表者が出席しているという。それらは、フレテリン(東ティモール独立革命戦線)、UDT(ティモール民主同盟)、APODETI(ティモール人民民主協会)、KOTA、そしてトラバリスタ(Trabbalhista)だ。例えば、さる8月6日に、中南部のビケケ県で行われた対話集会には、フレテリンからは、クリスチナ・アルヴェス、グイド、アントニオ・ノコカイ氏が参加し、自由演説を行った。

また、UDTからは、ボアヴェントゥラ、ジョアオ・マテウス、ヘルメンギリド・サルメント氏、APODETIからは、ガスパール・フェルナンデス、ジュスティヌ・ダ・コスタ氏らが参加した。一方、8月17日に首都ジャカルタでGBIと会見したサルバドール・ジャニュアリオ・シメネス・ソアレス東チィモール州選出国会議員(41歳)は、対話集会の必要性に理解を示したものの、東ティモール住民間の今後の「コンプロミ(妥協)」に期待する発言をおこなった。

『独立を前提とした即時レファレンダムの実施を求める声が強まっていることは理解できるが、それこそがベストな方法かについて私たちはよく考える必要がある。長年続いた紛争を解決に導く上で、完璧性を求めることは現状では無理だ。私はむしろ住民の間にある色々な意見、考え方をベースにコンプロミの道を探すことが大切だと思う。現状を独立に向けた移行期と見る者もいるが、私はそうは思わない。今は対話の時期と呼ぶべきだ。これからは、インドネシア・ポルトガルの基本合意に基づいて、国連がどのように東ティモール住民の意見に耳を傾け、その意見を三者会議に反映していくかが重要だ。その意味で、東ティモール住民も参加した四者会議の開催が期待されている。私見だが、インドネシアの政治コンテックスが現状のような状況下では、独立はないと見ている。独立という夢は一見美しいが、必ずしも夢が現実のものとなるとは限らない。その意味でも、住民間のコンプロミが重要となる』と、1987年以来インドネシアの国会(DPR)議員を務めるサルバドール氏。


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【参考ブログ】

再録『GBIニュース』1998年8月17日Berita GBI(17 Agu.1998)HUT RI
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/201105/article_14.html

再録『GBIニュース』1998年8月14日Berita GBI(14 Agu.1998) Tim2
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/201105/article_1.html

再録『GBIニュース』1998年8月12日Berita GBI(12 Agu.1998) Tim2
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/201104/article_30.html

再録『GBIニュース』1998年8月11日Berita GBI(11 Agu.1998) Tim2
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/201104/article_29.html

再録『GBIニュース』1998年8月10日Berita GBI(10 Agu.1998) Tim2
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/201104/article_28.html

再録『GBIニュース』1998年8月9日 Berita GBI(9 Agus.1998) Tim2
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/201104/article_27.html

再録『GBIニュース』1998年8月8日 Berita GBI(8 Agus.1998) Tim2
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/201104/article_26.html

再録『GBIニュース』1998年8月7日 Berita GBI(7 Agus.1998) Tim2
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/201104/article_25.html

再録『GBIニュース』1998年8月5日 Berita GBI(5 Agus.1998) Tim2
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/201104/article_24.html

再録・大川誠一の『GBIニュース』1998年8月3日 Berita GBI(3 Agus.1998)
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/201104/article_22.html

インドネシア文化宮(GBI)
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/

インドネシア文化宮2010年活動記録(Kegiatan GBI pada tahun 2010)
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/201101/article_1.html

インドネシア文化宮(GBI)満12歳です HUT GBI ke-12 thn
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/201005/article_15.html

インドネシア文化宮2009年活動記録(Kegiatan GBI pada tahun 2009)
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/201001/article_1.html

インドネシア文化宮2008年活動記録(Kegiatan GBI pada tahun 2008)
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200901/article_1.html

インドネシア文化宮2007年活動記録(Kegiatan GBI pada tahun 2007)
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200712/article_2.html

インドネシア文化宮2006年活動記録(Kegiatan GBI pada tahun 2006)
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200612/article_8.html

インドネシア文化宮活動記録(日本語)
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200610/article_2.html

インドネシア文化宮活動記録(インドネシア語)Kegiatan GBI
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200610/article_4.html

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