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zoom RSS インドネシア最南端のロテ島&再生可能エネルギー Energi Pulau Rote, NTT

<<   作成日時 : 2012/12/13 00:00   >>

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インドネシア最南端のロテ島(Pulau Rote)を訪れた。2002年5月、2007年9月に次いで三度目の旅だ。東ヌサトゥンガラ(NTT)州の一角を成す島で、棕櫚椰子の葉で作った弦楽器・ササンドゥ(Sasandu)発祥の地として世界的に知られている。通常なら州都クーパン(Kupang)から高速艇で二時間足らずの距離だが、エンジン不調とのことで今回は片道約3時間。
ロテ島の夕景。”太陽がいっぱい”の島。

相変わらず、美しい自然に満ち溢れていた。しかし、“開発”の槌音は幹線道路を軸に、その響きを高めている。そして一昔前には、中心地のバア(Baa・現在のロテンダオ=Rotendao県の県都)ですら、夕刻から数時間しか電気が点かなかった未電化島だったが、現在ではおよそ18%の電化率までに達しているとされる。

とは言うものの、その「電化率」自体が曲者だ。薄暗い小さな電球が1〜2個ほど点けば、統計上ではすでに電化が完了したとされる。いわんや、過去に点灯したものの、現在は故障で機能していないケースも多々あり、「電化率」の実数値は不明。これには、「開発」「発展」の成果を急ぎたい中央・地方政府の思惑が大きく関係している。

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公的資金すなわち公共事業として実施された電化プロジェクトや、海外機関による無償援助などで設置された、少なくない風力発電や太陽光発電設備が、修繕の見通しもない中、ロテ島を始めNTT州各地に放置されている。「排出ガスの問題があることは分かっていても、結局はディーゼル発電に回帰せざるを得ません」と、PLN(インドネシア電力公社)の現地スタッフが語る。

例えば、ロテ島最西端に位置し、ナイン・ウェーブの大型波で知られるサーフィンスポットであるナンブレラ村。需要の115KWは、その全量をディーゼル発電で賄っている。しかし、同村には2007年12月に稼働を始めた、最新式のハイブリッド発電設備がある。風力発電設備はオランダ製で計4基、出力は計40KW。太陽光発電設備は、おそらくパネルが中国製で出力58KW。双方の蓄電池能力は145KW。

現地PLNスタッフによれば、まず2009年にオーバースピードで1基がダウン。翌2010年には、1基が倒壊。2012年初旬、落雷により1基が燃え尽きた。さらに、心臓部のコントロール設備がダウン。太陽光発電は壊れてはいないが、ハイブリッド故に、コントロール機器の故障により、電力供給はできていない。オーストラリア製と称する蓄電池も、新品状態でずらりと並んでいるが、宝のもち腐れ状態。

このハイブリッド電化プロジェクトはBPPT(インドネシア技術評価応用庁)主導で設置され、その運用管理をPLNが行っている。再生可能エネルギーの推進は、確かにインドネシア国内、特に離島部でブームになっている。しかし、蓄電池の短命やメインテナンスの杜撰さ、そして修理・修繕を担当する人材の欠如などの要因で、設置後数年以内にその多くが使用不能に陥っている。

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ロテ島は島中、ロンタール椰子の樹で覆われている。

再生可能エネルギー分野における日本の貢献が期待されている。そして実際、幾つかのプロジェクトが完成・進行中だ。その華やかなお披露目の後のフォローアップがどうなっているのか筆者には分からない。しかし、NTT州で見る限り、他国のプロジェクトの多くが失敗・頓挫に直面している。

ヌサンタラ(インドネシア島嶼)の最南端のロテ島は、レンス・ハニン(Lens Haning)県知事によれば、一年間を通じて8ヶ月間が晴天。太陽光発電への期待は依然根強い。しかし、現実には、将来の発電に占める火力(石炭)発電の比率を30%と設定していると言う。現在、石炭発電所はない。「風力と太陽光発電が増えれば、石炭発電の比率を下げることができるが....」と。


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ロテ島ナンブレラ村のハイブリッド発電設備。


Sasandu Music from Rote Island, NTT, Indonesia ロテ島のササンドゥ音楽(2)
http://youtu.be/JO6efEV3auo


Sasandu Music from Rote Island, NTT, Indonesia ロテ島のササンドゥ音楽
http://youtu.be/NN1TPuQpptQ


インドネシア最南端ロテ島のナンブララ海岸 Pantai Nembrala, Pulau Rote, NTT
http://youtu.be/dJSHhDtYEx4


インドネシア最南端ロテ島のナンブララ海岸(4) Pantai Nemberala, Pulau Rote, NTT
http://youtu.be/wCDh2-RN2hE


インドネシア最南端ロテ島西部のンダオ島へ2 To Ndao Islands, Rote, NTT
http://youtu.be/v1-qsNx6FZc


インドネシア最南端ロテ島のサンセット Sunset at Nembrala Coast, Rote Islsnds
http://youtu.be/cbNZeM8AoIU


テーマ「ロテ島」のブログ記事
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/theme/2cb6686e0d.html

テーマ「東ヌサトゥンガラ州」のブログ記事
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タイトル (本文) ブログ名/日時
ロテ島ナンブレラのハイブリッド発電の末路
{%夏海(チカチカ)hdeco%}2012年12月13日付で、インドネシア最南端のロテ島(Pulau Rote)の電化事情並びに、高価な最新技術が結果的に“無用の長物”と化している現状について触れた。今号では、現地の状況画像を紹介したい。一つは、同島の最西端に位置するナンブレラ(Nembrala)村のハイブリッド発電設備。ナンブレラは、インド洋から吹き付ける風で、ナインウェーブの波が立ち、世界中から(日本人は未だ知らないようだ)サーファーが集まってくる。 {%上昇webry%}最南端... ...続きを見る
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2012/12/22 23:01

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