バリ島との接点(松尾真美さんの場合2)Pulau Dewata, BALI, bagi Matsuo

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インドネシア共和国の特殊学校はSLB(Sekolah Luar Biasa=SLB)と呼ばれている。SLBはA、B、C、D、そしてGの5つに分類されている。Aは視覚障害、Bは聴覚障害、Cは知的障害、Dは身体障害、Gは重複障害。
インドネシア国民教育省の統計によれば、2006/2007年度で、SLBの学校数は、公立が320校(全体の約23%)、私立が1,070校(全体の約77%)。内、視覚障害者のみの学校数は公立が3校、私立が33校、聴覚障害のみの学校数は公立が2校、私立が99校。知的障害の学校は公立が1校、私立が96校。身体障害の学校は公立が1校、私立が9校。数の上では私立学校が圧倒している。
一方、複数以上のタイプの障害を対象とした学校数は、公立が313校、私立が802校。生徒数は、小学校入学前児童が公立で4,771人、私立で11,674人。小学生~高校生が公立で18,895人、私立で44,502人。



SLB B Jimbaranのスパ講習会の様子。

「緑のタオルを巻いている生徒二人は聴覚障害の子で、作業をしている生徒二人は視覚障害の子です。右手前聴覚障害の生徒が、後ろの視覚障害の生徒に、ヘアクリームはここにあるよ、と手を持っていって教えてあげてる様子です。彼女達は声が出ないので手で表現していました。こうやって生徒達は相手がどんな障害であろうと、先生の手をかりることもなく、お互いに助け合って授業を受けていました。講師の先生も特に手話が出来る訳でもなく、ごく一般のスパの先生なんです。視覚障害の生徒は、一週間のこのスパ授業を受ける為に、デンパサールの盲学校から合宿に来ていました。いろんな学校から、単発的に開催される授業を受けに生徒達が集まります」と、松尾さん。


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アスマラ(寄宿舎)の聴覚障害の生徒たちと松尾さん


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SLB B Jimbaranの各種授業の様子。調理、機械・単車修理、清掃等々実技を含めたカリキュラムが組まれている(画像はSLB B Jimbaranのホームページから)。


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松尾さんによれば、バリ島ジンバランにあるSLB-B PTN(Pembina Tingkat Nasional)Jimbaranは、1984年5月7日、聴覚障害児のための公立養護学校としてスタート。所在地は:Jl: By Pass Ngurah Rai Jimbaran Kuta, Badung,Bali(TEL&FAX:+62-361-701995)。代表は:Dra. Made Murdani MPAさんで、スタッフは総勢37名。現在の利用者は176名で、聴覚障害に限らず、知的障害や自閉症の子供たちにも門戸を開放している。

障害児が将来自立できることをビジョンに掲げ、そのために以下のような方針を持っている。

a.ニーズを持つ子どもに、それぞれの能力にあった教育を提供する。
b.理学療法的サービスを個々人に合わせて提供する。
c.生徒が社会性を身につけ、自立できるように、個性を伸ばす。
d.特殊教育の研究を行う。
e.社会生活技術を身につけ、社会の構成員になるための、カリキュラムを開発する。
f.保護された作業場(障害などを配慮された福祉的な就労の場)を創設し、そこで社会生活技術の向上を図る。
g.継続的にマンパワー(教師、事務職)の向上に努める。
h.他の機関(政府、民間ともに)との連携を強化し、特別なニーズを持った子どもたちに働きかける。

学校の活動内容は、①特殊教育のカリキュラムと地域住民のニーズにそった教育、②作業場での技術習得、③日、週、月、学期、年単位の様々なプログラムの実施で、協力機関としては政府機関、民間団体、そして海外の団体など、国内外にわたっている。



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今後、松尾さんはどのような活動をバリ島で進めていこうと思っているのだろうか。

「一人でも多くの人が、自分の周りの環境に負けないぐらいの何か打ち込める事を見つけられる様になれるお手伝いができたらな、と思っています。ハンディを持っている人達と健常者の人達との和がどんどん広がっていったらいいなと願っています。例えば、ハンディを持っている人が何かものづくりをして、それを健常者の人が手伝ってお互いに信頼関係を築き、差別偏見が少しでもなくなる社会を作れたらいいなと思っています。みんな生活していくのが精一杯なので、それで何処かのマーケットで商品が売れたりしたら、みんな自分に自信も出来るし何かにつけてやる気が出てくるんじゃないかと思います。全部を私が手伝うわけではなく、初めのきっかけ作りをしたいと思っていま。フェアトレードとは少し違い、間にあまり企業とかを挟まず、自分達の力で何か出来ないかな、と。でも話は進まずなかなか思う様にはいきませんが」


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「あとSLBの先生方に福祉情報(例えば自閉症の子供達の性質等)などの提供をして欲しいと、校長先生がおっしゃっていましたので少しづつ私の知っている範囲で伝えていこうと思っているのですが、でもインドネシア語で伝えないといけないのでまだ力不足なんです・・」


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大きな交通事故の障害から軌跡の復活を果たした松尾さんにとって、サーフィンは日常生活の一つの柱でもある。

「週一回か多くて二回ぐらいのペースで海に行っています。秋冬は福井か丹後あたりの日本海で、そして春夏は愛知の太平洋ですね」


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バリ島は、おそらく今後も引き続き、日本を含め、世界中から強い磁力で多くのツーリストを惹きつけてやまない。バリ島と日本人との“接点”は枚挙にいとまがないほどのケースがある。その一つの形が松尾さんのケースかもしれない。いつの日か、松尾さんはまたバリ島を訪れる。神々が暮らすというバリ。松尾さんは、デヴィ(Dewi・女神)候補の一人かもしれない。


【参考ブログ】

バリ島との接点(松尾真美さんの場合)Pulau Dewata, BALI, bagi Matsuo
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200902/article_28.html

SLB B Jimbaran
http://www.slbb-dps.sch.id/


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