東部インドネシアの旧日本軍航空基地(2) Bandara Dai Nippon(2)バボ

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帝国海軍バボ(Babo)基地は、昭和18年(1943年)夏から19年初頭にかけて行われたニューギニア中部のホランジア(Hollandia:現在はパプア州の州都ジャヤプラ)地域における航空戦の補給のため建設された。陸海軍航空隊、高射砲隊、飛行場設定隊、陸、海軍通信隊など、常時200名ほどが駐屯していた。しかし、昭和19年(1944年)5月末の連合軍による大空襲により、地上の設備は全滅した。ホランジアの撤退(1944年4月)や同年5月のビアク(Biak)島陥落以降、バボ基地は補給ゼロとなり、飛行場の修復を阻む連合軍の空襲を定期的に受けた。
1977年時点で存在が確認されたバボの旧日本軍機の数はおよそ80機。内訳は戦闘機が約20機、双発爆撃機が約60機。大戦初期に“ZERO”の異名で連合軍を震撼させた帝国海軍の「零戦五二型(三菱A6M5)」や、海軍の一式陸上攻撃機、海軍の夜間戦闘機「月光」さらに帝国陸軍の三式戦闘機「飛燕」、一式戦闘機「隼」なども残存していた。
米軍資料によれば、戦前KLM(オランダ航空)が使用していたバボ飛行場は、1941年12月30日、日本軍の九七式飛行艇(H6K)による攻撃を受け、その際3人が死亡、子供を含む14人が負傷したとされる。そして、1942年4月2日、第二南遣艦隊の陸戦隊が初上陸、同地を占拠した。


上はベラウ(Berau)地峡戦友会の会報『辺裸飢(注:ベラウと読む)』に掲載された戦時中のバボ基地概図。


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『辺裸飢(注:ベラウと読む)』の拡大図。番号と内容は、以下の説明文参照。


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1977年に空撮されたバボ。長い滑走路は日本軍が建設したもの。短い滑走路は、戦前、蘭領ニューギニア石油会社が建設したもの。


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1944年6月5日、米軍機が撮影したバボ基地。同基地は、米軍資料によれば、1943年2月7日~11月5日、連合軍の空爆を受けた。画像はPasific Wreks.comから引用


1: 支那桟橋
2: 海軍桟橋
3: 碇泊場司部桟橋
4: 碇泊場宿舎
5: 海軍高角砲陣地
6: 水浴場
7: 陸軍警備隊タピオカ畑
8: 電24バボ通信所
9: 海軍通信所
10: ジャングル内の小川。上げ潮時に魚が獲れた
11: 湿地帯。直径10cmぐらいのシジミ様な貝がとれた
12: 海軍飛行機用魚雷庫
13: 離着陸の障害除去のため伐採された倒木
14: この川に大きなカニが一杯いた
15: 天口隊宿舎。天口少佐
16: 陸軍警備隊(森田大尉)。昭和19年末、500キロ爆弾が壕に命中、35名全員焼死
17: 電24本部
18: 電24電波交換所
19: 海軍清水隊宿舎
20: 海軍森田隊宿舎
21: 海軍施設隊宿舎
22: 900m滑走路
23: 使えない一式陸攻
24: 使えない高角砲
25: 使えない零戦
26: 2000m滑走路
27: 敵の爆弾の跡。ドンコが釣れた
28: この川ナマズが釣れた
29: 鍛工場(電気溶接機があった)
30: 教会
31: 海軍連装25mm機銃
32: コウモリが下がっていた枯木
33: 遊撃隊宿舎
34: 照明灯陣地
35: 電24医務室と炊事
36: 地区司令部(馬場少将)
37: 腐った米の野積み
38: 砂糖(ザラメ)の山
39: 野生化した牛
40: 沈船
41: 海軍対空監視哨
42: ヤナ(引き潮に大きな魚がとれた。海軍専用)
43: 海軍炊事場



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バボ基地の掩体地区には、まるで月の表面を彷彿させる、凄まじい数の、連合軍の爆撃でできたクレーターが水を湛えている。中央に、海軍の双発夜間戦闘機「月光」の姿が。海軍153航空隊所属機と思われる(1977年撮影)。


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【参考ブログ】


東部インドネシアの旧日本軍航空基地 (Bandara Dai Nippon) バボ(Babo)
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200812/article_2.html

マルク州タニンバル紀行(9) Ke Tanimbar, MTB, Maluk (9)
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200807/article_1.html

マルク州タニンバル紀行(8) Ke Tanimbar, MTB, Maluk (8)
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200806/article_10.html

マルク州タニンバル紀行(7) Ke Tanimbar, MTB, Maluk (7)
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200806/article_9.html

マルク州タニンバル紀行(6) Ke Tanimbar, MTB, Maluk (6)
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200806/article_8.html

マルク州タニンバル紀行(5) Ke Tanimbar, MTB, Maluk (5)
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200806/article_7.html

マルク州タニンバル紀行(4) Ke Tanimbar, MTB, Maluk (4)
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200806/article_6.html

マルク州タニンバル紀行(3) Ke Tanimbar, MTB. Maluk (3)
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200806/article_5.html

マルク州タニンバル紀行(2) Ke Tanimbar, MTB, Maluk (2)
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200806/article_4.html

マルク州タニンバル紀行(1) Ke Tanimbar, MTB, Maluk (1)
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200806/article_3.html

アチェに死す(2)Kuburan Warga Jepang di Aceh(2)
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200709/article_4.html

戦後が来ない西南東マルク県。占領の傷跡は誰が癒してくれるのか?
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200708/article_6.html

パプアの桜(No.2) Pohon Sakura Papua(No.2)
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200706/article_4.html

パプアの桜(No.1) Pohon Sakura Papua(No.1)
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200706/article_3.html

西パプア州政府(Provinsi Papua Barat)
http://www.papuabaratprov.go.id/

パプア州政府(Provinsi Papua)
http://web.papua.go.id/

マノクワリ県(Kabupaten Manokwari)
http://www.manokwarikab.go.id/

ヤーペン島嶼県(Kabupaten Kepulauan Yapen)
http://www.yapenwaropen.go.id

ビアク・ヌンホル県(Kabupaten Biak Numfor)
http://www.biak.go.id/

ソロン県(Kabupaten Sorong)
http://www.sorongkab.go.id/

南ソロン県(Kabupaten Sorong Selatan)
http://sorongselatankab.go.id/

サルミ県(Kabupaten Sarmi)
http://www.sarmikab.go.id/

ワローペン県(Kabupaten Waropen)
http://www.waropenkab.go.id/

ファクファク県(Kabupaten Fakfak)
http://www.fakfakkab.go.id/

ビントゥニ湾県(Kabupaten Teluk Bintuni)
http://www.bintunikab.go.id/

ウォンダマ県(Kabupaten Teluk Wondama)
http://www.telukwondama.go.id/

カイマナ県(Kabupaten Kaimana)
http://www.kaimanakab.go.id/

ジャヤプラ市(Kota Jayapura)
http://www.jayapurakota.go.id/

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