変貌する中カリマンタン州(No.3)Propinsi Kalimantan Tengah(No.3)

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パランカラヤ市内にある中カリマンタン州立博物館(Museum Propinsi Kalimantan Tengah)は、ジャワ島よりも広大な、同州に暮らす人々の生活史を網羅している。他州の博物館と比べて、特徴はなんと言っても、その壺類の多さだろう。水ばかりではなく、貴重品の収納庫としても使用されていたという、主に中国製の陶器がズラリと展示されている。それを象徴するように、前庭には、大きな、龍が巻きついた壺のモニュメントが建っている。
しかし、この博物館の見所は、やはりダヤク民族の生活文化に尽きる。スピリチュアルな儀式に用いられた仮面や、祖霊を祀るトーテンポールなど、アンティークな木彫がたくさん展示されている。



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前庭に立つ龍壺モニュメント。ダヤク民族出身の女性スタッフが、展示品に関して丁寧に説明してくれるのも嬉しい。


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ダヤク民族は、その木彫技術で、原始美術の世界でよく知られている。商業用ではない、先祖崇拝、アニミズムを背景とした、儀式の用具でもあった。キリスト教やイスラム教が入った今日では、これらの仮面や祖霊像の新たな製作は稀にしか行われていない。その意味で、博物館に展示されている、仮面類は、まさにダヤク民族が生み出した、第一級の仮面とも言える。


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カリマンタン(ボルネオ)島には、古くから中国製の陶器が入った。竹や木製以外の容器を持たなかったダヤク民族にとって、壺は、時に権力・財力を象徴するアイテムとなった。結婚前の重要な結納品としても使われた。


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オランウータンを始め色々な種類のサルの頭蓋骨が並ぶ。かつて、外来の宗教が入る以前は、これらの頭骨の多くが、呪詛や儀式で使用された。


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木彫は、中カリマンタン州立博物館の“プリマドンナ”。多くの外国人リサーチャーや観光客が、これらのトライバル・アートを見るために来館する。


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伝統舞踊の際に用いられた、足や腕用のデコレーション。主に真鍮製。


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「Menjawet(メンジャウェット)」と呼ばれる、ロタン(籐)を編んで作ったマット兼タペストリ。ダヤク民族の中でも特に、丘陵・山岳部に暮らす“Ot Danum”人のメンジャウェットが有名だ。モチーフの多くは、ダヤク神話に繋がる幾何学模様やアソ(ドラゴン・ドッグ)が占めるが、“生命樹”を描いたものも多く作られている。
インドネシア文化宮(GBI)は、中カリマンタン州政府と共催で、2007年8月に、『中カリマンタン州メンジャウェット・コンテスト』を実施します。13県と1都市の計14地域を勝ち抜いた、ロタン編みアート作品が州都のパランカラヤに集まります。


【参考ブログ】


変貌する中カリマンタン州(No.2)Propinsi Kalimantan Tengah(No.2)
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200706/article_6.html

変貌する中カリマンタン州(Propinsi Kalimantan Tengah) No.1
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200706/article_5.html

中カリマンタン州政府公式ホームページ
http://www.kalteng.go.id/

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