映画『二つの故国をつなぐ歌』上映会のお知らせ

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♪ 春は名のみの 風の寒さや
  谷の鶯 歌は思えど
  時にあらずと 声も立てず
  時にあらずと 声も立てず

♪ 氷解け去り 葦は角ぐむ
  さては時ぞと 思うあやにく
  今日もきのうも 雪の空
  今日もきのうも 雪の空

♪ 春と聞かねば 知らでありしを
  聞けば急かるる 胸の思を
  いかにせよとの この頃か
  いかにせよとの この頃か


(早春賦:作詞→吉丸一昌、作曲→中田章。1913年発表)

当ブログで既報[2007/02/17]の映画『二つの故国をつなぐ歌』がついに完成した。スマトラ島沖大地震&巨大津波で未曾有の大被害を受けたアチェ州。終戦8日前に旧日本兵(早春賦の作詞家の次男)とアチェ人の母親との間に生を受けたサクラさん。そしてその孫のディーヴァちゃん。祖母から習い、ディーヴァちゃんが歌い継ぐ“早春賦”が、被災から二年目を迎えた州都バンダアチェに静かに響く。
制作プロデューサーの吉丸昌昭さんは、吉丸一昌の孫で、サクラさんとはいとこ関係。復興の槌音の中、“春”を待つアチェの人々。映画は、時空を超えて、日本とアチェとを繋ぐ早春賦
の世界を紡ぎだす。


【日時】2007年4月14日(土)一回目の上映:13:00~13:45 二回目の上映:15:00~15:45
【場所】インドネシア文化宮(GBI)JR高田馬場駅より徒歩約6分
【参加費】カンパ上映会ですので、いくらでも結構です。尚、DVD上映となります。
【申し込み】希望上映時間を明記してメールにて(okawa@mxg.mesh.ne.jp)
【備考】当日から二ヶ月間の予定で『アチェ伝統刺繍文化展』もスタートしますので、併せてお楽しみ下さい。美味しいアチェのガヨ・コーヒーを飲みながら、涙を流してください!


2007年4月12日(木)付けの「読売新聞」朝刊(地域版都内23区)に同映画に関して以下のような記事が掲載されています。
日本の祖父がつくった早春賦 歌うインドネシア女性
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyo23/news002.htm


日本の祖父がつくった早春賦 歌うインドネシア女性
いとこがドキュメンタリー制作


春の訪れを待ちわびる思いをうたった叙情歌「早春賦」を口ずさむ女性が、インドネシア・スマトラ島バンダアチェにいる。女性の名はサクラ・ナルカヤさん(61)。父親は曲の作詞者・吉丸一昌の二男で、先の大戦中に現地で日本の国策会社に勤めていた。サクラさんと、一緒に歌う孫娘を追ったドキュメンタリー映画「二つの故国をつなぐ歌~Diva 早春賦をうたう」を、映像制作会社社長でサクラさんのいとこに当たる吉丸昌昭さん(67)が制作した。

サクラさんが生まれたのは、終戦直前の1945年8月7日。父親は当時、日本の国策会社の現地支店長で、終戦後間もなく、「必ず迎えに来る」と書いた紙を残して日本へ引き揚げた。だが、その後、音信は途絶えてしまったという。

74年、戦争中にバンダアチェに駐留していた男性が日本から訪れた。ニュースを聞きつけたサクラさんは、その男性を訪ねて父を捜してほしいと依頼。日本の新聞でも紹介されて父親の身元が分かったが、既に亡くなっていた。

サクラさんは10年後に初来日を果たし、父親の家族と対面した。吉丸さんの父親は吉丸一昌の長男。インドネシアからやって来た「いとこ」と初めて会った吉丸さんは、「不思議な気持ちだった」と振り返る。

サクラさんは「7歳のころから、なぜ父がいないのか考えていた」と語った。バンダアチェで日本人に出会うたびに父のことを尋ねていたといい、サクラさんの母は再婚し、新しい父親となった人も自分を大事にしてくれたとも話した。吉丸さんは「彼女は戦争の落とし子。大切にしてあげたいと思った」。お土産として「早春賦」のテープを渡し、自分たちの祖父に当たる人物が作詞したのだと説明した。

サクラさんと家族が住むバンダアチェは、2004年暮れのインドネシア・スマトラ島沖地震の際に津波に襲われた。身を案じた吉丸さんは、数か月後に現地に入った。ほぼ20年ぶりに再会したサクラさんは「早春賦」を口ずさむようになっており、孫娘のディーバさん(11)にも教えていた。津波でディーバさんの妹を亡くし、失意の中で自分を励まそうと歌うことが増えたのだという。

常に温かいバンダアチェに暮らすサクラさんに、春の訪れを待ちわびる歌の意味を伝えるのは難しいと思っていたが、彼女は、日本の祖父がつくった歌を心の支えにしていた。「早春賦は人生の応援歌。彼女はこの歌詞のように生きてきた」と吉丸さんは思う。捜し続けた父の身元が分かった時には既に父はこの世に亡く、その後も津波で被災するなど決して平たんな人生ではなかったが、「寒い季節を耐えた後に、木々は芽吹いていくのです」。

テレビカメラマンだった吉丸さんは、インドネシアを訪れた時などに撮りためてきた映像をまとめ、今回の作品を制作した。サクラさんがディーバさんに自らの半生を語っていく様子に、「早春賦」の歌詞が絡められている。

上映会は、20、22の両日、中野区のなかのZERO(中野2)でいずれも午後6時半、8時の2回上映。入場料1000円。問い合わせは、ユニモト((電)03・3314・7021)。

(2007年4月12日 読売新聞)


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大アチェ県のロンガ海岸からインド洋を望む。穏やかな波に津波の面影はない(撮影:2007.1)


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州都バンダアチェのランブン地区に残る巨大津波の爪痕。周辺では復興住宅の建設が進む(2007.1)

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州都バンダアチェの津波上陸地点ウレレ海岸。砂と戯れる子どもたち。潮騒は余りにも穏やかで、TSUNAMIの史実を忘れそうだ(2007.1)


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ウレレ海岸に立つ一本の木麻黄。津波の上陸地点にも関わらず、この大木はその試練に耐えた(2007.1)


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オーストラリアの支援で再建が進むウレレ港(2007.1)


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漁港にも活気が戻ってきた(2007.1)


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緑が眩しい水田地帯(2007.1)





【映画上映会の光景】

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プロデューサーの吉丸昌昭氏が駆けつけてくれ、上映後、映画の背景説明などを真摯に解説してくれた。

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【参考ブログ】

早春賦をテーマにした映画が完成しました!
http://soushunfu.blog89.fc2.com/

アチェ伝統刺繍文化展のお知らせ(Pameran Budaya Sulaman Aceh)
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200704/article_1.html

映像で見るアチェの今昔
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200701/article_2.html

スマトラ島沖大地震・巨大津波二周年報道写真展のお知らせ
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200612/article_7.html

アチェ&早春賦(映画:二つの故国をつなぐ歌)
http://grahabudayaindonesia.at.webry.info/200702/article_2.html


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